下級てき住みやかに

『幸せの条件』身体が自由に動けるということ。絶対に忘れないで欲しい。

幸せの定義は、人それぞれだとは思う。

誰よりもお金が欲しいと願うし、誰よりも素敵な人とお付き合いしたいとも思う。

身なりの良い衣を纏い、誰もが羨むような暮らしをしていきたい…。そう、誰よりもね...。

決して間違ってはいない。人間だもの。欲して当然のことだから。僕も強くそう願う…。

 

上を見ては『神様は不公平』と溜息混じりで呟きながら、あの人、この人、いいな!いいな!

自分の生活にダラダラと不満を漏らしていく...。

でもね、たまにでいいから、見つめ直して欲しいんだよ。『幸せの条件』って当たり前だと思えることが基準にあると思えるから。

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なにか打ってみなよ..。

半年ぐらい前に知人から一本の連絡が入った。

高機能で高性能なパソコンを一台、早急に組み上げて欲しいとの依頼が入った。

『お金に糸目はつけないから』知人からのお願い。

趣味に近いところがあるから、ベンチマークで爆速値を確認して楽しみながら作りあげていった。

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自信満々で作り上げた、ご要望の組み立てパソコンを納品するため、隣の地区に住む、彼の自宅へと車を走らせる。

200坪を優に超える大きな敷地に大きな家。

シャッタータイプのガレージには、レクサスとアウディが綺麗に並んでいる。羨ましさを横目にしながらピンポンを鳴らす。

 

組み立てパソコンの手間賃で、2万円も支払ってくれるはずだよ。
(>_<) そんなに要らないし。

 

高性能パソコンは、彼の息子のために用意したいという経緯を聞いていた。

彼の息子は、身体を思うように動かすことができない病に侵され、昨年の春頃から自宅療養している。

病気によるものなのか、何かの事故による後遺症なのかも、実のところはよく知らない。

知人は『ちょっとね。』としか、語りたがらないから詮索はしないことにしている。

 

電動式ベッドの隅にパソコンを設置して、モニターを強固なアームに取り付け、自由自在に可変で動くよう固定して取り付ける。

息子さんの容体を考慮しながら設置をしていく。

上体は少し揺らせる程度。手は不自由そうだが動かせない訳でもない。指の動きに問題はなさそう。

足はというと…。歩けそうにないかぁ…ふむふむ。

Bluetoothキーボードの打ち込み具合を確認するためにテキストを開く。

『何か打ってみなよ。』軽い気持ちでお願いをしてみる。少しだけ、間があって…。

『死にたい…。』

 

入力された文字列が切なかった...。
何も言えなかった。

 

 

試練ってなんだよ..。

知人とは、地区の持ち回りの役員で知り合った。

家に、幾度かお邪魔して、家飲みもしていたから、彼の息子とも面識はあった。

頭の良い子で、東京の名門大学を卒業後、大手企業に就職。そして、今年にでも結婚するということを前々からは聞いていた。

数年前に僕は、彼にも言っている。

『早く結婚して、早く子育てを卒業して、残りはガッツリと遊びなよ。』って…。

『うぃーす!』って、照れながら返事を返していたことを思い出す。

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順風満帆に進んでいると思えていた彼の道

結婚相手だった人とは、身体が不自由になったことを理由に別れを切り出したらしい。

“うふふ“、”えへへ”  で始まる恋心。

素人に毛が生えたぐらいの愛だけでは、到底、乗り越えれないとは思う。辛くとも、お互いで判断した選択だけど切なかった。

蓋を開けてみれば、人生は実にエゲツない。

彼に与えられた試練。いったい何だと思うよ。

 

逃げられるという幸せ。

嫌なことが多い世の中だよね。

辛さの定義も、人それぞれだとは思う。

会社の同僚も、不幸せを連発して豪語して…

『もう、駄目…死んだ方がまし…。』

 

へっ?はぁ?なんで?って率直に思う。

 

我慢は、“美学とも美徳” であるとも、僕は思っていない。

人と衝突して避けれない時がある。なんで、自分だけだと、真正面に留まりながら、時間だけが虚しく過ぎていく。精神もボロボロに壊れていく。

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人が歩いていく道って、人と接触しながら、人と干渉しながら、感化されて造り上げられていくもの。

目の前に立ちはだかってくる、自分だけ敵対視する天敵も現れれば、自分を天敵と思う人も必ずいる。

『なんで?』って深い意味も意図も全くないよ。

自分の道に立ちはだかる、他人の道に立ちはだかってしまう。必然的に、お互いに対して、踏切りをかってでる役目があると思うよ。

湯川秀樹の『一日生きることは一歩進むことでありたい』

水前寺清子の『三歩進んで 二歩さがる』

自分の思考を乗り越えるためであれば、我慢も根性論も必要不可欠。自分を育むことが出来るから。

相手の思考のみに左右されるような場合は、我慢ではなく回避してもいいんだよ。 逃げは、恥みたいな概念あるけど違うから…。

 

 

横に一歩 前に二歩 by ガジェット

 

渋滞している大通りを真正面から、突っきるのではなく、一旦、横道に逸れて、裏通りを軽快に進んでいく。方向を選択する世渡り。重要だよ。

 

嫌なことは腐る程、誰にでも訪れる。

嫌ならば、その場を回避することが出来る、立派な足が備わっている。素敵だよ。

『動けるってことは、当たり前じゃないから。』

 

忘れないで欲しい。当たり前じゃない。とても、幸せなことだよ。

 

 

あとがき

知人が、僕の家で、Vive Pro のVR機器を体験した。

これがキッカケで、寝たきりの息子さんのリハビリ用として、知人は購入に踏み切った。

現時点で最高峰の仮想空間の体験ができる。

 

お高いけどね。

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VRによる仮想現実は飛躍的に進化している。

有志により、数えきれないほど仮想世界がネット上に作られている。簡単に仮想世界に没入して、コミュニティに参加することが出来る。

VRの世界観

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どうしても、知人の息子に逢わせたい人がいた。

僕の娘が、たまたまコミュニティで知り合った、自宅療養中の寝たきりの若い女性。娘から、彼女は可哀想だけど、仮想世界で明るく振舞っているということを思いだす…。

 

アニメ『ソードアート・オンラインⅡ』
メディキュボイドっぽい…ふむふむ。

 

ベッドで横たわっているだけでは、心も病んでつまらない。仮想世界でもいいから動き回って、何かを得て欲しいと思っていた。

先日、知人の家にVRを設置しに行ってきた。物理的にリハビリをしながら、合間に仮想世界を堪能するのも悪くない。

 

早速!エロエロと教えるよ。...あれ?
もとい、イロイロと教えていくよ。

 

自宅療養している見ず知らずの若い女性から、知人の息子からのアクセス承認を得ることができた。

仮想空間で出逢って、何かを感じ取って欲しいと切に願う。

 

動けないというシチュエーションを、目の当たりにすると泣けてくる。

皆さんには、身体が自由に動けるという幸せを、絶対に忘れないで欲しいと思います。

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