下級てき住みやかに

運と使命感 「お前のせいじゃないから」僕が直感を大切にしたい訳

何気なく過ごしている日常でも、些細な事が、きっかけとなり、人の人生を大きく変えてしまうような出来事にも遭遇する。

仮に、二択の選択肢がある場合、自分に降りかかる出来事であったのか、あるいは、相手が背負わざる運命であったのか…。自分が日常で体験したことを常に振り返り、自問自答しながら生きている。

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休日に、見そびれていた映画を見に行っていた。

エンドロールが終わり、館内に薄っすらと明かりが灯る。出口に向かおうとした時に声をかけられる。

「あれ、ガジェットじゃない?久しぶり。」

声をかけてきた彼を、僕は知っている。逢わなくなってから、かれこれ、20年ぐらいは経過している。そして、彼の奥さんが寄り添うようにして彼が座っている車椅子を押していた。

”そっか、二人は結婚したんだ。” 心の中で過去を振り返りながら頷いていた。

「結局、歩けなくなってしまってさぁ…。このザマだよ。あっ、お前のせいじゃないから。ハハハ」

彼は高笑いをする。彼と奥さんに軽く会釈をして、少しばかりの会話をしながら映画館を後にした。

去り際に「チッ」と彼が小さく舌打ちしたこと。僕の耳は都合よく出来ているから聞き逃さなかった。

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「お前のせいじゃない....。」

僕の中では、100% 首を傾げてしまう出来事。

しかし、彼の中では、少なからずとも関連付けて生きてきたのだと思う。歩けないという辛さ。僕は安易にわかってあげることなどは出来ない。

しっかりと地に足を付けて歩けるから。思いっきり走れるから。曲がれもする。止まることも出来る。フルマラソンだって完走出来ている。車の性能検証ではないが当たり前のことが出来ている。

彼の去り際の舌打ち。決して、数十年の恨み辛みを重ねて生きてきた訳ではないことはわかる。瞬時にあの日の事を思い出して、ふと、声が漏れたのだろう。彼の足の自由を奪った、あの夜の出来事。 

人が考えることに対して、とやかく言うことはできない。人の考えは人の感情だから。


僕は、直感を大切に生きている。くだらないことでも、自分が下す判断は、最低限、自分が一番信頼してあげなければならないと思っている。

自信過剰ではないが、ただ、なんとなくそう思うことにしている…。何か大きな力に守られている気がする。よく知らないけど...。

直感が外れても気にしない。納得済みの結果論で、後に花が咲くかも知れない…。馬鹿でよかった。

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高校を卒業して、進学も就職もせずに、いろんな諸事情を経て、数年程、海外を放浪していた。

地元に戻り、東証一部の大きな会社に就職する。片田舎の工場で三交代勤務。履歴書を出せば、誰でも採用される都合のいいタイミングでの就職。会社は履歴書に興味はない。三交代勤務に耐えられる人材だけに興味があった。

社風や将来性に興味があった訳でもなく、新築された真新しい社屋に、社員の平均年齢が20代

楽しい事がいっぱいあるとだけ思えた。500人ぐらいの若い女性がいて、普通に過ごしていても、バレンタインデーには、30個ぐらいチョコが貰えるから。

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花の金曜日。仕事の帰りに、数十台でドライブに出かけるというイベントが、しばしあった。車でツーリングするという地球には決して優しくない行事。

「ガジェットは、こいつの助手席ね。もう、決まったから、絶対に参加しろ!」先輩が命令する。

誰が決めたか、先輩の車の助手席には、後輩が必ず座る。体育会系の半ば強制的なイベント。

先輩といっても、ほぼ同期入社で早く産まれただけのくだらない権限。既に会社ではない。学校と履き違えているのだとさえ思えた。

仕事を終えて、いざ出発する時間帯に近づくと、その日だけは、行ってはいけないと、そう感じてしまう。そう思いこむと、日頃は優柔不断な所があっても、頑固なまでに頑なになってしまう。多分、テコでも動かない。誰に指図されても。自分がそう決めてしまったから。

先輩には行けなくなったと丁重に断りを入れた。適当に予定ができたと下手な嘘をつく。少々、不機嫌そうな顔をされつつも、僕の代わりに同期の彼がアサインされた。

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週が明けて、月曜日に出社する。そして先輩から呼び出される。

「ガジェット、お前、命拾いしたな。」

集団でドライブに行った数時間後に、大きな事故があったらしい。車は燃え盛り、助手席で気絶した同期の彼が炎に包まれてしまったのだと聞く。

通りがかりのトラックの運転手によって、救助はされたものの、足が墨のように黒焦げになった。

意識は回復して命は取留めた。しかし、歩行に障害がでてしまったのだという。

 

僕は数週間後に、お見舞いに行った。

「お前の代わりに俺が犠牲になった。」彼の放った一言が心に痛く突き刺さる。

彼は、既に言葉を選べなくなってしまっている。ドライバーに対してではなく、助手席を交代してしまったことに全力で後悔をしていた。誰にでも噛みつきたい衝動にかられる。責めることはできない。

「あの時、お前の代わりになんて行かなければよかった。そしたら....。こんなこと.....。もう、うんざりだ…。帰ってくれ。」

僕は、それから数ヶ月後に、理由はとうに忘れたけど会社を退職した。そして、彼とは数日前に映画館で再開するまでの最後の会話となった。

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僕は、助けられながら、生かされていると思うことを、しばし感じることがある。なんだか、よくわからないけど。素直に感謝している。

あの時、僕が乗っていたらとか、”たられば” で考えることは一度もない。絶対に乗らないから。素直に自分が感じ取った直感を大切に考えていきたいと思っている。

 

現在は、障害の弟の面倒に、認知症の義母や、寝たきりの叔母の多重介護に、振り回される日々を過ごす。目まぐるしくとも、自由に走り回れることに感謝をしていきたい。なんとなくではあるが、避けては通れない僕が背負う使命感。

助けられていると思えることが何気にあるから、誰に対して、媚ようとしているのか、ほんとわからないけど、偽善でも動いてしまう衝動に駆られる。意外に臆病で小心者なんだとつくづく思う。

 

再会した彼に、舌打ちされて、動揺は隠しきれないけど、彼の奥さんの優しそうな笑顔と、上品な身だしなみ。しっかりと歩んできたと思える証に、胸を撫で下ろした。いつの日か、彼とは笑いながら飲めたらいいとは思っている。

彼が、僕をどのように思っていようが、あるいは、心底、毛嫌いしていようが全く動じない。人の考えは自由だし気持ちはころころ変わるから。

怒涛のごとく、何の前触れもなく降って湧いてくる人の使命感って何様なんだろう。選択出来る権利があるのだろうか?

最低限の自分がやるべき使命感を持って、後は、適当に楽しく笑って過ごせればいいと思っている。人生は暇つぶしの連続だ。

 

一体、何を書いているのだろう。٩( 'ω' )و

よくわからない記事でごめんなさい。数十年振りに彼と出逢い、思い出したことを記録しておきたい。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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