下級てき住みやかに

【雨】ずぶ濡れの女子高生を車に乗せる。子供を本気で泣かせるなよ。

淋しい世の中、悲しい時代だと思えたよ。
日本列島に、見たことも無いような豪雨が降り続いている。

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ずぶ濡れの孤独な女子高生

私用で嫁と出かけ、偶然立ち寄った LAWSON
外は、非常に強い横なぐりの雨が降っていた。どしゃぶりだ。

ホットコーヒーを注文してレジで会計を済ませている時に、雨に打たれ、ずぶ濡れになっている女子高生が店内に入ってきた。

学校指定と思われる緑色の体操服を着て、少しくたびれた100均のビニール傘を引きずっている。

休日にNikeAdidasのジャージではなく、学校の体操着を着ている高校生。今どきの珍しい姿に少し戸惑った。

 

「〇〇高校の道を教えて下さい。」ずぶ濡れの女子高生がLAWSONの店員に聞いている。

「目の前の道を真っ直ぐ行けば、看板が見えてくるけど、未だ10km程先ですよ。」レジの店員が応えた。

「ありがとうございました。」そのまま、豪雨の中に飛び込もうとする。

「わっ、ちょっと待って。よくわからないけど送ってあげるから。」僕は咄嗟に声をかけると女子高生はキョトンとして足を止めた。

LAWSONの店員さん。言葉には出さないけど、「お願いします。」そういう感じでお辞儀をされた。

大丈夫。街のホットステーション。乗り場はここであっているから。

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嫁が事情を聞いている。高校の部活の大会があり、先輩の応援に是が非でも行かなければならない。

こんな天候で応援だけならば、理由をつけて休めばいいとも思える。でも、それなりの事情も子供達にはあるのだろう。

夕方までの部の大会。昼食の準備すらしていない様子。スマホもお金も持っていない。家庭事情もわからない。何キロ歩いてここにいるかもわからない。

でも、人間はお腹が空くことだけはわかる。昼食用にパンと飲み物を嫁が買ってあげていた。
 
田舎の交通手段にはいつも頭を抱える。最寄りの駅まで 5〜6km。一時間に一本が当たり前になっている地方鉄道の錆びれたダイヤ。

地方のダイヤは、磨いても輝かず、くすんだ光すら発しない。一区間は500円。田舎の悲しい現実だよ。
 
彼女を車に乗せ、〇〇高校へと向かう。長女が卒業した高校。僕の知り合いが学校の先生をしている。状況が状況だから、訳ありだとしか思えない。

10kmの道のりを走ることは、僕もよくあるから別に驚きはしない。ましてや若いんだからね。走ればいいんじゃないかってすら思うよ。
でも、あくまでトレーニングの一環として捉えた話。豪雨の中、ずぶ濡れになってまで応援しに行かなければならないのは、トレーニングではなく罰ゲームに過ぎない。

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子供を本気で泣かせるなよ

親が部活動の送迎をすることが当たり前の田舎。両親のことを聞くのもためらったけど聞いてみた。

母親は他界して、父親は週末になると知らない女性の家に行っている。詳細は言いたくないみたいだから突っ込んでは聞かない。

「早く大人になって家を出たい。」悲痛な叫びだった。優しさに飢えていたのか、嫌なことを思い出したのか車の中で涙を流していた。

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嫁と聞いてあげることしか出来なかった。「泣いてもいいよ」嫁が言う。
 
同じ娘を持つ親として子供に近すぎず遠からず、一定の距離感を持って見守ることは、とても重要。子は個だから。信頼関係を育みながら子供達を育ててあげて欲しい。

子供が見ず知らずの他人の前で涙を流す。純粋に流してくる涙。子供の生活を放置プレイして、この子の親は週末に何プレイをしているのか、問いただしたいとさえ思う。

いろいろな家庭事情はある。余計なお世話であることは承知している。自己満足に浸っているのかも知れない。何が正論で異論なのか僕にはわからない。

ただ、子供が必死になって家を出たいと心から願うのであれば、それは間違いなく親が悪い。
 

心に微かに残ればそれでいい

〇〇高校に到着すると小雨になっていた。
正面玄関に友人(先生)がいる。生徒達の出迎えをしているのか、相変わらずパシリっぽい姿に笑えた。

女子高生は、「ありがとうございました。」と言って一礼をする。

「帰りも迎えに来るから、終わったら、あの先生に伝えて。僕の友人だから。説明しておくから。」

「はい、行ってきます。」彼女が言う。

「はい、行ってらっしゃい」僕と嫁で送り出す。何度も娘の部活の送迎で見てきた光景。懐かしいよ。

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友人である先生には説明しておいた。
「了解したけど、いろんな家庭事情もあるし、変わった親もいるから、あまり首を突っ込まない方がいい」釘を刺された。

良くわからないけど、想像で判断するならば、どうでもいい。余計なお世話でも結構だよ。
 
夕方になって友人である先生から連絡が入った。帰りは、友達の親に送ってもらえることになったらしい。うん、よかった。

彼女から「ありがとうございました。」と再度伝えて欲しいとのことだった。

彼女の心に微かな人の好意として残れば、僕も人の親として嬉しいと思える。 

電車代を渡して後は宜しく!この方が楽だけど、一人の親として行動で示したい。なんとなくね。

あとがき

今のご時世。知らない人を車に乗せること。知らない人の車に乗ること。非常識な行為だと言われる。

知らない人の車には乗らない。知らない人から声をかけられたら逃げなさい。

子供達は、小さな頃から学校の指導を受けてきている。一つの事件が全ての事件に結びつくかのように、全てを危険と捉えて教育している。

そこに、余計な時間を消費するジャッジが必要な道徳は不要。「知らない人から逃げなさい。」 シンプルな発想。時代が変わったんだ。

疑わしきは罰せずの日本の法律。疑わしきは逃げろの日本の教育。矛盾しているよ。

悲しいけど、時代がそうさせているのかも知れない。僕は、そういう考え方には賛同はできない。

昔、小学校のPTA の話し合いの中でも議論した記憶がある。知らない人を車に乗せて、事故に遭遇したら責任取れないから関わらない方がいい。そう言う意見も確かにあると思う。

無事故無違反で、車の運転に自信があるわけじゃないけど。咄嗟に乗せなきゃって直感的な行動をとった時に、何の仕打ちか、事故に巻き込まれ不運な人生の奈落の底に落とされるのならば、僕はその先の人生なんて全く興味がないよ。
 
少子化の時代。地域全体で大切な子供達を守ってあげたいと思う。数十年後に彼等のお世話になるのは確実なことなのだから。

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