下級てき住みやかに

【介護】レジを素通りするのは認知症。レジ前で隠すのは万引き。認知症の黄金ルートを伝えておきたい。

義母は重度のアルツハイマー型認知症。初動さえしっかりしていれば、少しは楽になったのかも知れない。

将来、認知症患者を介護していくであろう、未だ見ぬ君に情報を残しておきたいと思う。

f:id:igadget:20170814165543j:plain

Sponsored Links
 

アルツハイマー型認知症の始まり

脳の神経細胞が委縮する病気。

徐々に進行するからね。家族が早めに気付いてあげることが重要ではなかったのだろうかと、今更ながらに後悔している。

治りはしない病気。けれど、薬で進行を遅らせることぐらいは現代医学ではできる。
年齢が若く、全速力で駆けずりまわるパワフルな認知症を看るより、ゼンマイ仕掛けでよちよち歩く仕草の老いた認知症を看る方が楽だと思えるから。

認知症の進行を遅らせつつ、高齢と共に身体が弱っていく状態と並列させるように仕向けていく。難しいと思うけど、最終的な認知症を介護する上での黄金ルートだと思うのです。

 

日常の些細な変化に気付いていこう

義母にも確実な変化があった。単に物忘れだと捉えて病院には行かなかった。
娘達を嫁に出し、夫婦二人で慎ましく過ごしていた義父と義母。義父を責めることはできない。

アルツハイマー型認知症は、進行すると日常生活にも支障がでてくる。

主婦に取って日課であるスーパーへの買い物。

f:id:igadget:20170816192357j:plain

地元のスーパーの店長から義父の家に電話がかかってきた。

「奥様がお金を払わずに商品を持って外に出ていかれました。」

電話を受けた義父は、妻が泥棒したと錯覚し、我を忘れて怒り狂っていたのを覚えている。興奮して収拾がつかないから、嫁の実家にきていた僕がスーパーへと向かう。

スーパーの店長さんに、全力で平謝りする予定だったんだけどね。意外な展開だった。

店長さんから「お母さんは、認知症の症状が出ていますよ」と説明を受ける。

  • レジを通さずにフラフラと外に出ていく行動が認知症。
  • レジを通る前に商品を隠す行動が万引き。

 

結果論でいえば、どちらも犯罪と呼ばれても仕方がないのかもしれない。しかし、お金を払わないというプロセスが全く違うんですよと店長さんは話を続けてくれた。

スーパーでは、後者は特に重く受け止めているが、前者は、非常に多くなりつつある社会問題として対策を取っているのだと言う。

もちろん、双方とも例外はあるので、必ずお話しをした上で判断させていただいています。

紳士的なスーパーの店長さん。非常にわかりやすく納得のできる説明であった。

理由はどうであれ、お店にご迷惑をかけたことを謝罪し、義母を家に連れて帰る。もう、一人で買い物には行かせることは出来ない。

 

アルツハイマー型認知症の怖さ

身体の自由が利く状態で、認知症の進行が進んでくると、次から次へと問題が山済みになって現れる。

f:id:igadget:20170816191955j:plain

車で病院に向かう途中、嫌だと感じた瞬間に急にドアを開けて脱出する。幾度も急ブレーキを踏み、危ない体験をしてきた。

僕が運転して、嫁が後部座席で義母を抑えつけている。自分の娘を何度も叩き、そして血だらけになるくらいに噛み続ける。

 

お風呂に入れようとしても、「嫌だ、殺される」と叫びながら、裸のまま家を飛び出してしまう。僕はバスタオルを持って全力で近所を探しまわる。

辛いんだよね。公衆の面前で第三者を巻き込んでしまう行動に出られるとね。世間体もあるから精神的に参ってしまう。毎日、嫁と泣いていたよ。

このような行動を目の当たりにしていると、兄弟姉妹も親族も一線から身を引いてしまう。

義姉は、嫁いだ身だから私は親を看ることができないってね。そのまま疎遠になってしまった。

義父に老老介護はさせれない。

僕が義母を引き取ることにした。しばらくして、奇跡的に見つけた介護施設に入所することができた。

休暇の取れた日には家にきて、外に散歩にも行ったりする。義姉とは現在も疎遠になっているけど決して行動を批判することはできない。

生活を犠牲にしなければならなくなるからね。そんなことは、親でも望んでいないよ。

僕なら、こう判断するだろうっていうのは嫁はわかっていた。そういう信頼の下で結婚しているから。嫁を裏切る選択肢だけはできない。

 

Sponsored Links
 

まとめ

認知症の基本テストに長谷川方式というものがあります。義父は素人感覚で安易に使っていました。

  • 「今日は何月何日ですか?」
  • 「100から7を引き続けて下さい。」

スマホ依存の僕には既にわからない質問である。

義母が返答するから、まだまだ大丈夫だって楽観視して過ごしてきた。

長谷川方式は、あくまでも目安の基準であり、質問の答えを聞き出すためだけのものではない。考えている際の行動を含め鑑定士は観察している。

物忘れ、度忘れだと安易には判断せずに、通常とは異なる行動を見た場合、早めの診断が必要であると思っています。

f:id:igadget:20170816191539j:plain

身体が自由なパワフルなアルツハイマー型認知症を介護すると人間を辞めたくなってしまうから。これだけは、君に絶対に避けてもらいたいと真摯に願う。

薬で進行を抑えつつ年齢と共に衰える身体の不自由な認知症患者に育てあげること。
賛否両論あるかも知れないけど、僕は、黄金ルートであると、未だ見ぬ君に伝えておきたいと素直に思っています。